ワイルド・スピード EURO MISSION [pleasure room]
面白い映画でした。
カーアクションは勿論、登場する車がまた良い。
主人公(監督?)のこだわりなのかカー・チェイスに使用するのはクラシックモデル、しかもアメリカのマッチョな大排気量のチューニング・カーで、特殊な車も出てきます。
中でもフォーミュラー・カーのフレームの様な形状をして俊敏に動き、相手の車両をすくい上げふっ飛ばしクラッシュさせる「フリップ・カー」は必見だと思う。
陸上最強とも言える戦車に高速道路を走らせたり(道路を壊すといけないので撮影用高速道路を何キロ分も作ったとか)全体にスピード感があって面白い映画です。
※私は年のせいか映画が終わった後、スピード感のあるノンストップのアクションに「少々疲れた感」がありましたがシリーズの中では一番面白かったです。
・ストーリー
逃亡中ではあるが主人公のドミニクは恋人と、ブライアンは妻子とそれぞれに静かで平和な生活を送っていたが、ある日ドミニクの前にFBI特殊捜査官のボブスが現れる。
ボブスは捜査資料の写真を見せ、「死んだはずの元恋人レティは生きていて国際犯罪組織に加担している。その犯罪組織壊滅に協力してくれたら仲間全員の罪を帳消しにする」と言うのだ。
ドミニクは恩赦よりもレティの事を確かめたく協力を了承し、再び最強の仲間達が集結する。
国際犯罪組織のボス「ショウ」のアジトがロンドンにある事を突き止め追跡するが、
相手の「フリップ・カー」に妨害されカーチェイスの末に取り逃がしてしまう。
その後ブライアンは組織の者と思われる1台の車を追跡し追い詰めるが車から降りてきたレティを見て動揺してしまい、レティに拳銃で撃たれ取り逃がしてしまいます。
ドミニクたちは犯罪組織を追ううちに「ショウ」の野望を知って行きクライマックスへ。
ロンドンの公道では「フリップ・カー」、スペインの高速道路では「戦車」、そして空港では「大型輸送機」と幾つもの危機を仲間同士の決死のチームプレイで乗り切って行くが・・
・監督、制作総指揮 ジャスティン・リン
・キャスト
ドミニク (ビン・ディーゼル)
ブライアン(ポール・ウォーカー)
ホブス(ドウェイン・ジョンソン)
レティ(ミシェル・ロドリゲス)
ショウ(ルーク・エバンス)
ミア(ジョーダナ・ブリュースター)
2013 アメリカ 130分
ツレがうつになりまして [pleasure room]
夫婦が(それが恋人同士であってもそうだろう)お互いを思いやろうとする心温まる映画でした。
・ストーリー
今まで夫の高崎幹夫(ツレ)に守られて自分が好きだけど売れない漫画を描くだけの毎日を過ごしてきた妻の晴子(ハル)は、ツレが鬱病になりその原因が仕事にある事を知った時ツレに「会社辞めないなら、離婚する!」とまで言って会社を辞めさせます。
ツレを守る相当な覚悟を持って言った言葉と思います。
でも現実は厳しくまだプロとは言えない漫画家のハル一人の収入で生活は出来ません。
編集部から連載の打ち切りを告げられた時にハルは「ツレがうつになりまして、仕事を下さい」と頼みます。
その言葉に担当者の心が動きハルは新しい仕事をもらう事が出来ました。
そしてハルは仕事も順調にこなし、ツレの体調も良くなって行きますが途中でツレの自殺未遂等が発生したりします。
鬱病の本人や家族に実際起こりうる事件や悩みがクローズアップされています。
実際に鬱病の家族を抱えている家族の心の痛みを感じます。
ネットカフェで見たのですが、ちょうど自分が「最近何だか鬱かな?」と感じていた時で、こんな妻や仲間が居てくれたら何が起きても乗り越えられる気がする映画でした。
最近毎日すっきりしない俺。
オレどーした?
・キャスト
高崎 晴子(宮崎 あおい)
高崎 幹夫(堺 雅人)
三上 隆(梅沢 富美男)
栗田 保男(大杉 漣)
・スタッフ
監督:佐々部 清
原作:細川 貂々
脚本:青島 武
『恋愛寫眞 Collage of our Life』 [pleasure room]
若い頃の、特に芸術家気質の若者の繊細な感情が良く表現されていると思いました。
カメラマンを目指す誠人(松田隆平)は恋人の静流(広末涼子)の才能を見て挫折してしまう。
二人の間はギクシャクしてしまい別れてしまうが、ある日ニューヨークより届いた静流からのハガキで一度は捨ててしまった写真への情熱が静流への思いで再燃する。
気付かず無くしてしまった大切な物を取り戻そうともがき苦しむ。
本当は自分が何を撮りたいのか?
本当は何が一番欲しいのか?
被写体の向こうにはいつも静流がいて追いかけている。
いつか追いついて静流に会いたかったと思う。
既に静流が死んでしまっているとも知らずに・・・
せつないね。
だけどその思いのおかげでよい写真が撮れる様になって行く。
静流のキャラは自由奔放な女の子で魅力的です。
主人公の様な若い男の子でなくても男は振り回されそうです。
映画の流れが良く物語の主人公達に感情移入して行きましたが、静流を金目当てで殺した静流のルームメイトのアヤ(小池栄子)と誠人の格闘シーンは不要だったと思います。
安っぽいCGもどうかと・・・
監督:堤 幸彦
るろうに剣心(映画) [pleasure room]
大変面白い時代アクション映画だったです。
見た時は何の前情報も無く見ました。少年ジャンプの「るろうに剣心」も最初の頃に読んだだけで最後まで読んでいなくて、オリジナルストーリーも知りませんでした。
そのオリジナルストーリーを知らなかったので余計にこの映画を楽しめたと思います。
映画が始まり「どこかで見たような?」と思いました。物語が進むにつれて映像も音楽の入り方も「どこかでこれを作った人の別の作品を見ている」と思いました。
後から監督が「竜馬伝」の「大友 啓史」さんと解り納得しました。
見ている内にどんどん物語に引き込まれて行きます。
所々実在した人物や環境を取り入れた時代背景の設定や映画としての物語のまとめ方、CGを最小限に抑えた実写の爽快なアクションシーンがすばらしいと思いました。
見る前は緋村 剣心(抜刀斎)役の「佐藤 健」には正直あまり期待してませんでした。
想像したのは「どうせ綺麗にまとめただけのCGやワイヤーアクションだろう」などと、はっきり言って舐めていました。
しかし見てみると男も女も体当たりです。
佐藤 健さんはその中でも最高に動く動く!これほどまでに動けるとは!!とても感心しました!!この感覚は「ラスト・サムライ」で見たトム・クルーズの演技の時と同じです。
後に佐藤さんが「ブレイクダンス」や「少林寺拳法」をやっていた事を知り納得しました。
幕末から明治・・・重い時代だったと思います。
今まで平和の為にと武士や士族等の戦う事を仕事として来た人達が平和な時代になって行くにつれて仕事が無くなってしまう。
人間は様々な時代に人を殺して来ていますが、「何の為に?」の理由は人それぞれだと思います。「自分が生き残る為」「家族を守る為」「贅沢な良い生活をする為」「人を殺すのが好きだから」etc・・・
明治の時代が進み廃刀令の中、「お金の力」が暴力を支配下に置き始めます。武士が剣術や武術では食って行けず一部の者は官職に就けますが、一部は落ちぶれて盗賊や金持ちの用心棒になったりします。
登場人物のはっきりしたキャラクターも良いと思います。
いつの時代も男も女も精一杯生きます。
・父の遺志を受け継いで道場を守り続ける薫。
・殺生よりも喧嘩大好きな左之助。
左之助の喧嘩の仕方が「一対一で相手を殴って倒れたら立ち上がるまで待つ、相手が降参したら止める」と言う感じが私の子供の頃の喧嘩を思い出させます。気持ちの良い喧嘩です。
こんな人達も否定できません。
・生きる残る為に観柳の女となった恵。
・食う為、生きる為に観柳の手下になった者達。
いつの時代も社会がどうだろうと政治がどうだろうと稼ぐ(儲ける)人がいる。
周りの責任にせず、時代に乗り自分の知恵を振り絞って儲けるのは良いと思う。
けどその後は・・・こんな生き方はしたくありません。
・商売が全て、お金が正義の様な感覚で自分の帝国を作ろうとする観柳。
現代の私達から見れば「あんなに札束をばらまく金持ちはいねーよ!」思いますが。
私はこれは物語ですが「貧富の差の出来ていたあの時代での可能性は否定できないかも?」と思います。米兵がチョコレートや食料をばらまいた時みたいに・・・
結果的に登場人物のキャラを明確にするには良い行動かも?
・ストーリー
幕末の京都に幕府要人や佐幕派の武士たちを脅かす一人の暗殺者、緋村 抜刀斎(佐藤 健)がいた。
抜刀斎は「皆が殺し合う事無く暮らせる時代を作る為」に人を殺して来ましたが、ある日結婚前の若い侍を切りその許嫁であろう若い女性が死んだ侍を見て泣き崩れる姿を見て心を痛めます。
維新後、緋村 抜刀斎は緋村 剣心と名を変え「ころさずの誓い」で日本各地を流浪人として旅をしながら平和な日々を送っていた。
その剣心が東京に流れ着いた時に二つの事件が起きていた。
一つは「神谷活心流 抜刀斎」を名乗る者による「辻切り」、もう一つは中毒性の高い阿片(クモの巣)の密売。
「辻切り抜刀斎の流派」と噂され少年一人を残して門下生のいなくなった神谷活心流師範代の神谷 薫(武井 咲)は指名手配の看板の前で剣心を「辻切り抜刀斎」だと勘違いして挑みかかった事がきっかけで二人は知り合う。
阿片の製造、密売人である武田 観柳(香川 照之)の阿片製作に関わった女医、高荷 恵(蒼井 優)が観流の下から脱走する。
高荷を追って手下であるニセ抜刀斎の鵜堂 刀衛(吉川 晃司)が警察へ乗込んだ後に鵜堂と薫とが出会ってしまい薫が危ない所を剣心に助けられる。
ある日、薫の神谷道場に観柳の手下達が現れ道場の土地を譲れと狼藉を働く。ニセ抜刀斎の辻切りも道場の土地を手に入れ易くする為に仕組んだ観柳の企みの一つだったのだ。
そこに現れた剣心が一味全員をなぎ倒し警察に連行されてしまう。
剣心は警察の取り調べ後、薫に引かれ神谷道場へ行き神谷道場の居候明神 弥彦(田中 偉登)に連れられて来た恵と出会う。
薫との外食の席で剣心は観柳と相楽 左之助(青木 崇高)と出会う。
観柳が二人に「手下になれ」と誘うが「金に換えられない物」の為に二人とも断る。
平和な日が続くと思われたが、急に町民が苦しみだす事件が起きて恵はこれが観柳によって井戸に入れられた毒の為だと解り治療に奔走する。治療が落ち着いた頃、恵はこれ以上町民に迷惑が掛からない様にと観柳の屋敷に戻る。
剣心と左之助が屋敷に乗り込み恵を救出するが、薫が観柳の手下の刃衛にさらわれてしまった為、剣心はその後を追う。
抜刀斎だった頃の剣心と戦いたい刃衛は金よりも人を殺す、戦う事が生き甲斐だったのだ。
冷たい熱帯魚(COLDFISH) [pleasure room]
・ストーリー
街で小さな熱帯魚店を営む「社本」の娘「美津子」がスーパーで万引きをして店長に捕まってしまう。
そこへ現れた店長の友人である「村田」の助けで警察への訴えはされなかった。
美津子は今の妻との間に出来た子供では無く死別した前妻との子供で、美津子は後妻である「妙子」を嫌い反抗の日々を送っていた。
この事件をきっかけに社本と村田は家族ぐるみで親しくなり、社本は美津子を村田の経営する大型熱帯魚店で働かせる事となる。
美津子の日々の反抗と質素で地味な生活にうんざりしていた妙子は村田と関係を持ってしまう。
この作品で「しょせん男も女も動物」との思いが深まるばかり・・・
社本は同席した高級魚の取引きの席で村田が殺人を行った事をきっかけに、村田の「悪のビジネス」を知ってしまう。
社本は村田が金の為に連続殺人を行って来た事を知るが、小心者の社本は自分や妻、娘を危険にさらす事を恐れて次第に村田の悪事に加担する事になって行く。
村田は幼少期の異常体験から精神が壊れたのでしょうか?
それとも元々村田の潜在意識の中に眠っていた狂気が目覚めただけでしょうか?
村田が笑いながら、冗談を言いながら人を殺すシーンに、最近現実に起こっている様々な殺人事件の犯人の姿をダブらせて見ていました。
人の命はいつの間にか物の様に安く、軽くなってしまっていますね。
ある日村田は妻「愛子」を使い、一番のビジネスパートナーであった弁護士「筒井」を殺害してしまう。山小屋で死体を解体して刻んだ肉を社本に川に捨てさせる時に、村田は自分と社本の妻妙子が関係を持っていた事を自慢げに社本へ話す。
愛していた妻の裏切りに社本はパニックになったのか狂った様に村田を刺殺して愛子に解体させ、警察に通報して妙子に会った後山小屋に戻り愛子も刺し殺してしまう。
・ラストシーンが悲しい。
社本は社本の通報で刑事が山小屋へ入っている時に捜査車両に同乗して来た妻妙子を刺殺し、娘に「人生ってのはなぁ、痛いんだよ」と言った後、自分の首を切って自殺してしまう・・・
真面目な社本はずっと妻と子を愛して来て、三人で幸せに暮らす事だけを夢見て生きて来た・・・
娘美津子は父親なのに社本の死を喜び笑いながら「やっと死にやがったかクソじじい!起きてみろよ!」と、死んだ社本の死体を何度も蹴りまくる・・・
親子の間で歯車が狂い、社本の思いと裏腹に修復が出来ないまま事件へ巻き込まれて行ってしまいました。
親子なのに悲しい最後でした・・・
現代の人々、特に若い世代に多くなった「自分本人以外は他人」的な思想はこれからも広がっていくのでしょうか?
・キャスト
社本信行(吹越満)・村田幸雄(でんでん)・村田愛子(黒沢あすか)・社本妙子(神楽坂恵)・社本美津子(梶原ひかり)・筒井高康(渡辺哲)・吉田(諏訪大朗)
・監督 園子温・脚本 園子温・高橋ヨシキ
ばかもの [pleasure room]
・ストーリー
大学生「ヒデ」19歳は、ある日父親の忘れた財布を取りに行った店でそこの娘である「額子」27歳と知り合う。
その後バイト先で偶然に再開し、額子の積極的な誘いで童貞を失う。そしてその日から年上の額子との情事に溺れる日々を送り、留年してしまう。
ヒデに取って幸せな日々が続くと思っていたが、ある日額子はヒデを公園の木に縛り付けペニスを露出させ「もういい、結婚するんだあたし・・・同じだよこれ以上いても・・・」と言ってヒデを置き去りにして姿をくらませてしまう。
何とか大学を卒業し家電量販店に就職して新しい彼女も出来るが、何故か虚しさが消えず「アルコール依存症」になってしまい仕事も彼女も失ってしまう。
飲酒運転による交通事故まで起こしてしまった後、身代わりの様に死んでしまった額子の愛犬「ほしの」の話を聞いて、ついにアルコール依存症の治療を受ける事になる。
治療後に額子のいる場所を知り、10年ぶりに額子と再会を果たしたヒデは10年前からの額子の思いを知る・・・
10年にわたる「ヒデ」と「額子」の恋愛を軸に、恋する喜びと失う悲しみや生きる事の苦悩、そして彼をとりまく人々の苦悩をリアルな物語で表現している作品だと思いました。
10代、20代の恋愛に対する心の弱さやもろさも、自分の若い頃の記憶ともオーバーラップしました。若い(歳食っても?)男はみんな「サル」ですしね(笑)
この映画を観終わるまで原作が芥川賞作家・絲山秋子さんであった事や、監督が金子修介さんであった事も知りませんでした。私にとって金子監督と言えば「デスノート」よりも「平成ガメラシリーズ」の印象の方が強い監督です。
・キャスト
・吉竹額子(内田由紀)・大須秀成(成宮寛貴)・額子の母(古手川裕子)・ヒデの母(浅田美代子)・ヒデの父(小林隆)・ヒデの姉(浅見れいな)・翔子(白石美帆)・山根ユキ(中村ゆり)・メグミ(岡本奈月)・加藤(池内博之)・中華店の店主(仁科貴)
TAXI③ [pleasure room]
カーアクション・コメディー「TAXI③」
(リュック・ベンソン製作・脚本)
主人公のスピード狂のタクシードライバー「ダニエル」はいつも車の事しか頭に無く、恋人の「リリー」の妊娠に気が付かない。その友人の「エミリアン刑事」もいつも仕事の事しか頭に無く、「サンタクロース強盗団」の捜査に集中してしまい8ヶ月の間、妻「ペトラ」の妊娠に気が付いていません。
この二人の主人公の行動に「私自身」の日常がダブって見えて考えさせられました。
物語はテンポよく進み、派手すぎないアクションと笑いと私生活が絡んで面白い作品になっていると思います。
今回も「ダニエル」のドライビング・テクニックが炸裂して、車好きがストレス解消するには「ナイス」な作品です。
ボンドカーやマッハ号の様に周りの状況に合わせて変化するプジョー406は相変わらず格好良く、サンタクロース強盗団を追いかける「ジベール署長」と「エミリアン刑事」の間抜けっぷりに笑わされました(^^)
※冒頭で「シルヴェスター・スタローン」がさりげなく出てきますのでお見逃しなく。
グリーン・ホーネット [pleasure room]
この映画は1966年から1967年にかけて放映されたテレビドラマで、今は亡きブルースリーがカトー役で出演していた作品であった事から、少年の頃から作品名だけは知っていましたが見た事はありませんでした。
不思議な事に中学、高校(その後もずっと・・)とブルースリーのファンであったにも関わらず、このリメイク(?)の最新作で初めて内容を知ったのです。
さて、見てみると・・・面白かったです。
未熟だが純粋で正義感の強いブリットとクールなカトーの友情が良いと思いました。
二人の喧嘩シーンでブリットはカトーに対して「お前はただの運転手だ!」みたいな事を言ったりします。でも父親とカトーは上下関係(利害関係?)があっても、ブリットとカトーは時間が経つにつれお互いを認め合い、尊重し合って友人になって行きます。
ある意味カトーは「彼そのものが兵器」であって、今回は正義の味方と友達になってギャングを倒しますが、一歩間違うとギャング側に付いて大量殺戮兵器になっていた可能性もあったと思いました。出会いは大切です・・・
父親に対する気持ちも現実的です。
父親の生前の色々な事が解るにつれて、敬遠→軽蔑→尊敬となって行きます。
物語に出てくるスーパーカー「ブラック・ビューティー」のネーミングもセンスが有って良いと思いました。
人対人のアクションシーンはCG等の特撮が多く組み込まれていて、個人的な好みで言えば所々しらけましたが(あくまでも特撮は作品の一部でしかないので)面白かったです。
冷静に見ると緑の仮面は「変質者みたい」です(^^)
・あらすじ
新聞社社長の息子、ブリット(セス・ローゲン)は父の死をきっかけに」急遽、社長の座に就くことになる。
社長になった事でこれまでの自分の奔放ぶりを反省して正義感に目覚める。
正義感に目覚めたブリットは「ロスから悪党を消す誓いを立て父の運転手をしていた上海出身の日本人で発明家のカトー(ジェイ・チョウ)とコンビを組み、緑の仮面で素顔を隠し、カトーが開発したハイテク装備満載のスーパーカー
「ブラック・ビューティー」を愛車に、「グリーン・ホーネット」として悪党達に挑んで行く。
やがてブリットは相棒のカトーと共にギャングの支配者ベンジャミン・コドンフスキー(クリストフ・ヴァルツ)を追い詰めて行く。
ジョジョの奇妙な冒険 [pleasure room]
私の宝の一つに[荒木 飛呂彦の世界 JoJo6251]と言う本があります。
ジョジョの奇妙な冒険4部までの各場面のイラストを使って登場人物やストーリーの説明を行う等の特集本です。
私の少年時代に「ジョジョの奇妙な冒険」と出会った時は凄い衝撃を受けました。
荒木さんの作品は物語がしっかり組み立てられていて、物語の登場人物も魅力的です。波紋法やスタンド等、各部のストーリーの軸がしっかりしていて映画を見ている様にどんどん物語の中へ引き込まれて行きました。ポーズやコマ割りも独特で絵画を見ている様な感じでした。
ところが、4部辺りからコマ割りが複雑過ぎて解りにくく絵も雑に見えて来ました。
今思えばその頃から読まなくなりましたが、久しぶりにマンガ喫茶へ行った時に荒木さんの「ジョジョリオン」の単行本を見つけて読んでみた所、あの自分が好きだった頃の絵やコマ割りに戻っていたので、またついつい読んでしまいました。
やっぱり荒木さんは天才です。
ザ・マジックアワー [pleasure room]
マジックアワー (magic hour) は、日没直後に数十分程体験できる薄明りの時間帯である。光源となる太陽が姿を消しているため、自然環境としては限りなく影の無い状態が作り出される。世界が一番美しく見える瞬間のこと・・・と言われているそうだ。
・ナイスな俳優
各登場人物のキャラがよく立っていますが、中でも「村田大樹」を演じる「佐藤浩市」の演技が最高に良いです。三流役者村田の仕事に対する熱心さや、おバカ加減がよく出ていて笑わされました。ナイス・キャストと思います(^^)/
「アマルフィー女神の報酬」など、佐藤浩市さんの出演する映画やドラマをいくつか見ましたが、ハードボイルドからコメディまで出来るすごい俳優だと思います。
地元ギャングのボス「天塩」を演じる「西田敏行」もナイス・キャストと思いました。
最盛期をもう完全に越えた感じのボスを演じるには正解の人選だったと思います。
「深津絵里」の演じる、天塩の情婦「マリ」の行動に「女性心理の複雑さ」を感じました。
今は誰といたいのか?
これから誰といたいのか?
最後は誰といたいのか?
街のセットもナイスです。
この物語に出てくる港町、守加護は実際には存在しない街です。とても巨大なセットだったそうで、三谷監督はこの映画の為に一つの街を作ってしまったとか。
なにやら舞台セットみたいな感じで、不思議な良い味を出していると思います。
自分がこの映画を見るのはこのテレビ放映で二回目ですが、今回見る少し前にマジックアワーの言葉の意味はもう一つあって、日没だけでは無く日の出直前の数十分の光源としての太陽が存在しない状態も、マジックアワーと言う事を知りました。日没のみという解釈は誤解らしいのです。
まあ、考え過ぎかも知れませんが、上記の様に二回目の今回は物語が終わってから各登場人物の少し先の未来まで想像しました。
それぞれの人達に新しい日が昇ります様に・・・